貸金業界用語の説明

債権譲渡と過払い金の扱い

 「グレーゾーン金利」での借金が債権譲渡された場合は、過払金の扱いはどうなるのでしょうか?
 例えば、Sさんが、消費者金融のA社から、50万円を29.2%の金利(つまり、グレーゾーン金利)で借りていたとします。

 ところが、ある日、Sさんの元に「この債権がA社からB社に譲渡される」旨の通知書が届きました。
 しかし、SさんがA社からの借金を「引直し計算」してみたら、すでに債務は存在せず、過払い金が発生していることが判明しました。

 さて、この場合、Sさんはこの過払い金を、もともと契約をしたA社(債権の譲渡人)が、債権を譲り受けたと称するB社の、どちらに請求すればよいのでしょうか?


 債権は、譲渡を禁止する特約がない限り、譲渡人(A社)と譲受人(B社)との契約で、自由に売買できます。その際、譲渡人(A社)は借り手(Sさん)に対して通知を行うか、または借り手(Sさん)の承諾を得るか、どちらかを行えば良いのです。

 したがって、譲渡人(A社)が譲渡通知を借り手(Sさん)に送付すれば、借り手(Sさん)の承諾は不要なので、債権譲渡は有効な取引になります。


 債権譲渡されれば、譲渡人(A社)の契約を譲受人(B社)がそのまま継承したり、借り手(Sさん)との間で新たな契約を結び直したりします。
 どちらの場合でも、債権譲渡後、借り手(Sさん)は譲受人(B社)に債務を弁済することになります。

 グレーゾーン金利での借金があっても、「引直し計算」後にまだ借金が残るのであれば、「引直し計算」後の債務残高を譲受人(B社)に支払っていけば問題はありません。(ただし、譲受人(B社)と引直し後の債務残高で弁済していく旨の契約書を交わす必要があります)

 しかし、「引直し計算」をした結果過払い金が発生するような場合には、債権譲渡の前後で取引を連続して計算するか、別々に計算するかによって過払金の金額が大きく異なることがあります。あるいは、連続して計算した場合には過払いになるのに、別々に計算した場合には借金が残るような場合もあります

 さらに問題となるのは、譲渡人(A社)と譲受人(B社)の片方、あるいは双方の支払い能力に問題がある場合です。
 譲渡人(A社)が破産手続に入ったり、譲受人(B社)の経営状況が芳しくなかったりと、どちらかの支払い能力が著しく劣る場合、どちらに過払金の支払いを求めるかによって、借り手に返還される過払金の額や時期に大きな差が出ることが考えられます


 しかし、現在の法律ではこういった場合の過払い金の返還を想定しておらず、債権譲渡後の過払い金を誰に請求すべきか明確な規定はありません。また、裁判所の判例も分かれています。


 過去に過払い金返還請求が相次いだことや、改正貸金業法の施行などにより、貸金業者を取り巻く経営環境は激変しました。今後も武富士のように、いつ経営破綻するか分からない業者はまだあると思います。

 もし、借りていた金融業者がこの先、破産したりすれば、過払い金が発生していたとしても全く(ほとんど)返ってこない恐れがあるのです。
そうならない為にも、借金問題でお悩みであれば、なるべく早く専門家に相談することをお勧めします。



 
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