貸金業界についての最新情報


(株)武富士が会社更生手続へ!

 (株)武富士が、2010年9月28日に会社更生手続開始の申し立てを東京地方裁判所に行い、同年10月31日に開始決定が出されました。
 これにより、
平成23年2月28日までに所定の債権届出を行わないと、過払金が1円も戻ってこなくなります。


 かつては消費者金融業界最大手であった(株)武富士が、自力での経営再建を断念し、2010年9月28日、東京地方裁判所に会社更生手続開始の申立てを行い、同年10月31日に開始決定が出されました。

1.会社更生手続とは?

 会社更生手続の開始とは、要するに、自力では借金を返済しながら経営を続けることが出来ない状態になった会社が、裁判所に申立てて行う「事実上の倒産手続き」ですが、「破産手続き」のように会社を強制的に解散させて残った財産を債権者に分配するのではなく、会社そのものは存続させつつ、裁判所の監督の下で「資産の処分」や「負債の圧縮」を図りながら、会社の再建を図る手続きです。

 「負債の圧縮」とは、要するに「借金の棒引き」ですが、棒引きされる負債の中には、銀行からの借入金や社債はもとより、利用者からの過払金も含まれることから、過払い金の返還は、判決を得ていたり和解が成立しているものであっても一時凍結され、また、現在返還の交渉中や訴訟中のものについても、強制的に中断されます。
 そして、更正計画が認可されると、一定の割合をカットされた過払金が、債権届をした利用者に返還されることになりますが、状況によっては過払金がほとんど戻ってこないことも考えられます。

 また、現在返済中の借金の扱いなども含め、詳細については武富士のウェブサイトに掲載されていますが、ここでは要点のみ解説します。

2.今後の更正手続の流れ

更生手続開始申立 平成22年9月28日
更正手続開始決定 平成22年10月31日
債権届出期間 平成23年2月28日まで
認否書提出期限 平成23年4月28日まで
再生計画案の提出期限 平成23年7月15日まで
再生計画案の投票 上記からおおむね2~3ヶ月
(平成23年秋~冬頃)
再生計画案の認可決定 可決後、速やかに
(平成23年~平成24年冬頃?)


 ここで重要となるのは「債権届出期間」です。今回の武富士の会社更生手続により、武富士に対して過払金を請求する権利がある人も、大幅に減額された金額しか返還されないことが予想されますが、この期間内に債権届出を行わないと、現在武富士に対して過払金返還請求を行っているか否かに関わらず、過払金が1円も戻ってこなくなります

3.債権届出の方法

 債権届出に使用する「債権届出書」は、必ず武富士から送付された専用の用紙を使用する必要があります
 武富士の発表によれば、すでに武富士に対して
(1)弁護士や司法書士が介入している場合
(2)書面で過払金返還請求をしている場合
 には、11月中旬頃より「債権届出書」を順次発送するとのことです。ただし、このような方でも、ある程度の期間が過ぎても「債権届出書」が届かない場合には、コールセンターに電話して確認することをお勧めします。
 「債権届出書」が届いたら、所定の事項を記入し、期間内に武富士に送付する必要があります

 一方、これまで武富士に過払金返還請求を行っていない場合(または口頭で請求している場合)には、コールセンターに送付を希望する旨の連絡をする必要があるとのことです。

 債権届出書には、あらかじめ武富士の破産管財人が算出した過払金の額が記載されます。この債権額に異議がない場合には、その他の必要事項を確認、記入の上返送すればいいのですが、例えば時効や過払金の計算方法などで、債権額に異議がある場合には、その旨を記載して返送することになります
 ただし、武富士の破産管財人は、あらかじめ記載した金額の範囲でしか、債権を認めない方針ですので、それ以上の金額を請求するためには、別途「査定申立」や「異議の訴え」が必要となります。

 なお、債権届出書は平成23年2月28日(必着)で、送付する必要がありますが、債権届出書の記載に不備があった場合、この期間内に修正して出し直す必要がありますので、期限より少し早めに送付することをお勧めします。

4.武富士利用者の今後の対応方法

(1)現在武富士から借入をしている場合
 この場合、基本的には、従来の契約内容(または和解内容)通りの返済を行っていく必要があります。
 ただし、利息制限法所定の利率による「引直し計算」によって、借金の額が減少し、あるいは過払いになる可能性があります

 武富士の発表によれば、武富士の破産管財人が、この引直し計算を順次行っており、計算が終了後に、引直し後の借金の残高を武富士の専用ATMで表示し、あるいは武富士のコールセンターで案内するとのことです。
 ただし、借金が残った場合、その返済は「従来通りどおり」となっており、支払い月額を減らした分割払いに応じてもらえるかについては触れられていません。したがって、この場合には、他社にも債務がある場合にはそれも含めて、早急に弁護士や司法書士に債務整理の相談をすることをお勧めいたします。

 また、過払金が発生していることが解った場合には、武富士に対し債権届出を行わないと、過払金の一部の返還を受けることが出来なくなります。したがって、上述の期間内に、適切な債権届出を行う必要があります。
(2)過去に武富士から借入をしていたが、完済した場合
 この場合、過払金の発生の有無を確認する必要があります。武富士の発表によれば、同社の破産管財人が、過去の取引きの引直し計算についても順次行っており、計算が終了後に、武富士のコールセンターで案内するとのことです。また、取引き履歴についても、所定の手続きを行うことで、開示を受けられるとのことです。
 もっとも、取引履歴に、いわゆる「中断期間」がある場合(一旦借金を完済した後、しばらく時が経ってから再度借入を行った場合)の、過払金の計算方法については、今のところ触れられていません

 なお、過払金が発生していることが解った場合には、武富士に対し債権届出を行わないと、過払金の一部の返還を受けることが出来なくなります。したがって、上述の期間内に、適切な債権届出を行う必要があります。
(3)すでに武富士に対して、過払金返還の請求をしている場合
 この場合、過払金返還交渉はいったん中断されることになります
 また、過払金返還の裁判を行っている場合、その裁判についても、同様に中断されることになります。
 その後、上記の債権届出期間内に、あらためて武富士に対し債権届出を行う必要があり、これを行わないと、過払金の一部の返還を受けることが出来なくなります。
(4)すでに武富士と、過払金返還の和解をしている場合
   あるいは、過払金返還の判決を得ている場合
 この場合も、過払金返還はいったん凍結されることになります
 また、過払金返還のための強制執行(差し押さえ)手続きを行っている場合、その手続きについても中断されることになります。
 その後、上記の債権届出期間内に、あらためて武富士に対し債権届出を行う必要があり、これを行わないと、過払金の一部の返還を受けることが出来なくなります。
(5)武富士以外の消費者金融・信販会社から借入をしている場合
  あるいは借入をしていたが、完済した場合
 今回の武富士の会社更生手続開始は、新聞やニュースで大々的に報道されています。その際に過払い金返還額が大幅にカットされる可能性についても取り上げられているため、今まで過払い金のことを知らなかった利用者の方や、知っていたが、債務整理や過払金返還請求を実際にはまだしていなかった方が、これを機に、武富士はもとより他の消費者金融や信販会社に対しても、過払金返還請求を行う可能性があります

 しかし、武富士以外の消費者金融、例えば大手といわれるアコム、プロミス、アイフルなどでも、武富士同様に過払金の返還や貸金業法改正の影響で経営が苦しくなっており、今回の武富士の件がきっかけとなって増加するであろう過払金返還請求の負担に耐えきれなくなり、これらの会社も武富士同様に会社更生手続を開始したり、民事再生手続を申立てる可能性は充分にあります

 また、武富士が今回の会社更生手続によって、過払金返還の負担を大幅に削減し、経営再建に成功した場合、他の消費者金融や信販会社も、これに倣う可能性が、ないとはいえません。

 そうなると、過払金返還請求は、今後はほとんど行うことが出来なくなる可能性があります

 ただし、過払金の返還を受けられない場合でも、借金を減額できる可能性はありますので、この場合には、早急に弁護士や司法書士に債務整理の相談をすることをお勧めいたします。


 なお、引き続き情報が入り次第、このページに掲載して行きますが、現在武富士に借入を行っている方、もしくは過去に取引きを行っていたことがある方は、至急当事務所にご相談下さい



 
▼借金問題・債務整理の無料面接相談(要予約)・お問い合わせはこちらから

お気軽にお問い合わせください 債務整理の無料相談・お問い合わせは0120-316-929
 ・電話受付時間:平日9:30~17:30(時間外はメールにて受付可能)
無料相談はこちらをクリック!
 ・原則として依頼者本人が当事務所にお越し頂く必要があります(要予約)。
トップへ戻る